皆さんはカサンドラ症候群という言葉をご存知でしょうか?
「アスペルガー症候群」のパートナー(夫・妻)を持つ人が、相手と情緒的な相互関係が築けないため生じる、身体的・精神的症状を言います。
しかし、まだまだ聞きなれないこのカサンドラ症候群って実際にはどんなものなのか、今回は、このカサンドラ症候群についていろいろお話ししていきたいと思います。
目次
アスペルガー症候群とは?
アスペルガー症候群とは、発達障害の中の「自閉症スペクトラム障害」に含まれるものです。
生まれつきの脳機能障害が原因とされており、障がいの重さにもよりますが、他者との社会的関係や コミュニケーションを取ることや想像力や創造性を持つことが非常に難しいものとされています。
本人も生きにくさを感じながらも、言語・会話能力には明らかな問題がないため発見されにくく、大人になってしまうケースも多いのです。
カサンドラ症候群とは?
カサンドラ症候群とは、イギリスの心理学者が名付けたもので(2003年)、米精神医学会の診断基準に含まれておらず正式な病名ではありません。
症状としては、抑鬱、自己喪失感、偏頭痛、自律神経失調症、困惑感、罪悪感自己評価の低下、体重の増加または減少、パニック障害、抑うつ、無気力など多岐に渡ります。
アスペルガー症候群の人は、社会的には何の問題もないケースも多く、家族にしか分からないその苦しみが周囲に理解されづらいため、孤立感を抱きやすくもあります。
物事の優先順位が付けられない、思ったことをそのまま言ってしまう、他人との距離間が分からない、そんなパートナーに毎日振り回されていたとしたら…本当に本当に辛い日々を送ることになるのです。
カサンドラ症候群を診断してくれる病院とは?
もしも、この症状で悩んでいるのなら、心療内科や精神科のある病院を受診しましょう。
その際、留意すべきこととして、カサンドラやアスペルガーという言葉は一切出さずに、自分の状況を説明してください。
具体的には・・・
「自分の心身の状態」「不調を感じる時」「原因と思うパートナーの言動とやりとり」
について、話しましょう。
説明が大変と感じる場合は、紙にまとめていくといいでしょう。
カサンドラ症候群はDSMに認定されていないため、正式な病名ではありません。
このため、医師自体がカサンドラについて知らない可能性もありますし、勝手に決め付けて話をしてしまうと「厄介な患者!」とレッテルを貼られかねないからです。
話を聞いて、発達障害に詳しい医師であれば、理解してピンと来てくれるかもしれませんが、「夫の発達障害→妻の不調」と、しっかりて考えてくれるかどうかはなんとも言えません。
診断名として考えられるのは、
『抑うつ状態』『うつ』『適応障害』『不安障害』あたりでしょう。
カサンドラによる抑うつ状態は、原因がはっきりしているので、仮に一般的な「うつ病」の投薬治療では改善しないという専門家の意見もあります。
カサンドラ症候群を治す方法ってあるの?
実際の所、カサンドラ症候群の完治は非常に難しいでしょう。
だからと言って諦める必要はありません。
実際にカサンドラ症候群の方が実践されて助かった&体験談の声を集めてみました。
私はカサンドラ症候群かも…ある女性の体験談
夫はひょっとして発達障害!?日常生活で強く違和感を感じ疲れる日々!
40代の主婦です。夫と結婚して10数年が経ち、3人の子どもにも恵まれました。
最近になってから夫にたいする不信感というか、何とも言えない違和感を感じるようになり、いろんな人に相談していくうちにどうやら「発達障害」であることがわかったんです。
「ADHDとアスペルガーの特性が混じっているような感じだね」と言われました。
どんな症状やきっかけから夫の発達障害に気づいたのか、「発達障害の旦那と一緒に暮らす奥さん」という立場から体験談をもとにお話したいと思います。
私はカサンドラ症候群かも!どんな病院に行ったらいいの?誰に相談したらいいの?のまとめ
もしも、心当たりがあって、自分一人抱えて苦しんでいらっしゃるのなら、信頼できる人に相談したり医療機関を受診してみましょう。
また、「パートナーと距離を置くこと=見放す」というわけではありません。
それが必要な時期もあるでしょう。
どうか相手のため、自分自身のためにも、あまり自分を追い詰めないようにしてください。