頭痛は、誰にでも起こりうる症状ですが、特に、忙しく働く世代の皆さんによく起こりがちです。
毎日、寝る間も惜しんで忙しく働くみなさんは、睡眠不足の状態ですよね。
たまの休みにゆっくりしようとしても、なかなか疲れは抜けず、頭痛などの身体症状が出てしまって慢性的にツライ思いをしているという方も多いと思います。
頭痛には、種類があって、もちろん対処法もそれぞれ違います。
今回は、寝不足による頭痛の種類や原因・対処法についてご説明していくので、つらい症状がある方は、是非対策をとってみてください。
寝不足による頭痛の原因を種類別に解説
寝不足による頭痛は主に3種類に分類されます。
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- その1 偏頭痛
偏頭痛は、頭痛の中でも最も頻度が多く、なんと、頭痛患者の80%以上がこの偏頭痛に分類されるほどです。
特に、偏頭痛は比較的若い10代から経験する人も多く、男女比の割合でみると女性の方が偏頭痛もちの人は多いようです。
寝不足で偏頭痛が起きる原因ですが、簡単に説明すると、自律神経の乱れです。
自律神経は、日中の生活を活発に動けるように働く交感神経と、睡眠を促したり、リラックス状態を保つ副交感神経で成り立っています。
睡眠不足に陥ると、交感神経が優位に働いてしまうため、常に身体は興奮状態になります。この状態が続くと、睡眠を促すのに必要なセロトニンという物質が脳から過剰に分泌されます。
セロトニンが過剰分泌されるのですが、結局のところ交感神経が強いと、分泌量も追いついてこないので、次第に低下してしまい、血管を収縮することが出来ずに、脳内の血管がギュウっと広がり続け、頭を圧迫し、偏頭痛として痛みの原因となるのです。
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- その2 緊張型頭痛
緊張型の頭痛は、首や肩などの周りの筋肉が固まり、ストレスを受けたときに起こりやすい頭痛です。
例えば、長時間同じ作業でパソコンなどデスクワークをしていて身体にストレスがかかっている場合や、睡眠不足などで休息が十分に取れていない場合などに起こります。
一言でこの頭痛を表すと、血液の循環不足といったところです。
特に、特徴的なのが、夕方から夜にかけて頭痛の症状が現れやすくなっています。
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- その3 群発頭痛
群発頭痛は、20~40代の働き盛りの男性に起こりやすい頭痛と言われています。
1年のうちに決まった時期・時間帯に目の奥や頭に突然激しい痛みを引き起こします。
ただ、この群発頭痛に関しては、未だに原因が分からないそうですが、夜間帯に出現することが多く、痛みで眠ることが出来ない、寝てもすぐ起きてしまうなど睡眠トラブルが多く見受けられます。
寝不足による頭痛の対処法を種類別に解説
次に、それぞれの頭痛に関しての対処法を説明していきます。
しかしながら、睡眠不足によって頭痛が起こっているときには、まず睡眠が取れるように、睡眠の質を改善させることを心がけましょう。
【偏頭痛の対処法】:偏頭痛は、血管の拡張を抑えることが大切です。
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- ① 痛む場所をアイスノンなどでクーリングする
頭を冷やすことで、血管が収縮して、痛みが和らぎます。クーリングでアイスノンを使う場合には、冷えすぎないようにタオルを巻いて使ったり、濡れタオルなどを使用して極度に冷やしすぎないようにしましょう。
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- ② 部屋を薄暗くして横になり休む
偏頭痛の場合、光や音など刺激で痛みが強くなることがあります。出来るだけ暗く静かな場所で横になるようにしましょう。
【緊張型頭痛の対処法】:血液の流れをよくすることが大切です。
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- ① 首の後ろを温める
首には、太い動脈があります。首を温めることで頭の血流が良くなり痛みが軽減されます。
ホットタオルでも良いですし、入浴で身体を温めても大丈夫です。
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- ② 軽いストレッチなどを行う
筋肉が凝り固まって起こるので、同じ姿勢を取らないように気をつけたり、首や肩回しなど気軽に出来るストレッチを行うと、血流が改善して頭痛も緩和されます。
【群発頭痛の対処法】
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- ① 頭痛外来など専門機関を受診する
群発頭痛の場合には、薬剤や酸素投与が必要になってきます。
決まった時期・時間に激しい痛みを抱えるような頭痛のときには、群発頭痛の可能性が高いため、我慢せず医療機関を受診しましょう。
まとめ
寝不足によっておこる頭痛は、本当にツライですよね。
まずは、睡眠不足となっている状態を改善することが、頭痛を起こさないためには必要ですので、出来るだけ眠れるような環境を整えるようにしましょう。
頭痛の種類がしっかりと分かれば、対処法も試すことが出来ますが、曖昧であるとそれが逆効果になる場合もあります。
長く続く頭痛で悩んでいる方は、是非1度医療機関で診察してもらうことをオススメします。