楽しみにしていた家族での久しぶりの外食!ところが、料理の提供が非常に遅い。
実際に、料理が遅くてキャンセルしてもお代は支払わなければいけないのでしょうか?
そこで今回は、実際に料理提供が遅い場合のキャンセルは可能なのかどうか、もし、キャンセルしたい場合はどうしたらいいのかを中心にお話ししていきたいと思います。
目次
料理が来るのが遅いときキャンセルしていいの?
基本的に、客側と提供する側が「この料理を注文します」「承りました」という時点で、契約が成立するため、一方的なキャンセルはできません。
つまり、法律的には注文した段階で支払い義務が発生するとされています。
なので、客側が「料理の出てくるのが遅い!」と判断して、一方的にキャンセルを申し出ても、キャンセル料は支払わなければならないのが基本なのです。
注文した料理のキャンセルでキャンセル料が発生しないのは、提供する側に落ち度がある場合です。
具体的には・・・
- 材料不足などで料理が作れない(民法415条 債務不履行)
- 生焼け/生煮えなど、料理が不完全(民法543条 履行不能による解除権)
- 料理が提供されるのに長時間かかった(民法412条 履行期と履行遅延)
このようなものが挙げられます。
よく問題になるのが、この料理が提供されるのに長時間かかった(民法412条 履行期と履行遅延)というものですが、これは客側が「遅い!」と主張したからと言って、必ずその主張が通るわけではもちろんありません。
長時間というのは主観の問題ですし、ここでは程度が重要になってきます。
もしも、このように待たされる心配がある場合は、あらかじめ「何分くらいかかりますか?」と、聞いておきましょう。
よく、料理が提供されていない間のキャンセルは大丈夫と思われがちですがそれは間違いです!
お店によっては、注文してからもキャンセルを了承してくれる場合もありますが、それはお店の好意であって、どこでも通用するわけではありませんので注意しましょう。
料理が来るのが遅くてキャンセルするときどう言ったらいい?
上記の通り、一旦注文した場合、契約が成立するわけですから基本的にキャンセルは出来ません。
ただし、常識の範囲を超える時間で提供がされない場合なら、提供前のキャンセルは可能かもしれません。
もしも、これ以上待てないとキャンセルしたいのなら、具体的には、
など、かなり待ったことと、これ以上は待つことができないという意志をはっきり示しましょう。
もしも、事前に提供時間を確認していた場合は、「○分で提供できるって確認しましたよね!だから注文したんです。
でも、実際には○分以上待ってもこないですよね!」と、言うこともできます。
言われた時間から5分程度ならもちろん許容範囲で認められない可能性も高いですが、10分超えの場合は、再度声をかけてみるなど、店側の対応に問題があることを伝えましょう。
ただし、一方的に「料理が遅かったから!」と、客側があくまでも支払い義務を拒否をし続けた場合、威力業務妨害として立派な犯罪にあたってしまいますので、常識的な範囲を心がけてください。
実際に料理の提供が遅くてキャンセルしたらお題を要求されたエピソード
7品中3品は比較的スムーズに出てきたのに、それ以降は30分間経っても、出てくる様子がない!
「まだですか?」と、何度か店員に声をかけてみたものの、「もうしばらくお待ちください。」と、それだけ。
子供は泣き出すし、旦那はイライラしてタバコを吸いだすし。
もうこれ以上待てないからと席を立ってレジへ。
そうしたら、「お客さん、注文された料理の代金をお願いします。」と、当然のような店員の言葉。
「え?料理まだの分も支払うの?」と、ちょっと嫌味っぽく言っても、「注文されたので。」との素っ気無い回答。
揉めるのが嫌だったので、渋々支払ったものの納得いかない!
「もう二度とあんな店に行くもんかっっ!!」
こんな経験をして、外食がちょっと嫌になった思い出があります。
こちらもイライラしていたのは確かだし、店も忙しかったのもわかります。
でもあの店員の態度にはちょっと納得がいきませんでした。
レストランで料理の提供が遅いとリピーターが減る?!何分が限界?
「料理がまだきていないんだけど・・」
「もう○分も待っているんですけど・・・」
「まだ時間がかかりますか?」 など
レストランで接客中、お客様からこういった言葉を言われた経験があるスタッフの方もいることでしょう。
料理の提供時間に関して、クレームに近いような形で言われたとき、正直ドキッとしますし、接客係としては、厨房はどうなっているんだと思うこともあるでしょう。
しかし、お客様ありきの仕事ですし、お客様の意向を無視した接客はお店の評判にもつながってきます。
料理提供に時間がかかるときに客が思っていることなどをこちらにまとめてみましたので、あわせて読んでみてください。
料理が遅くてキャンセルできる?!どう言えばいい?お代は必要?のまとめ
法律的には、注文した時点で契約が成立するため、キャンセルしても支払い義務が発生するのは考えてみれば当然と言えば当然でしょうか。
しかし、あまりにも待たされてしまうと、外食の楽しい筈の時間が台無しになるのも確かです。
万が一、こういう状況に陥ったのなら、
「あと○分で提供できるのか?」
「オーダーが通っているのかどうか。」
「あと何分しか待てないけれどそれまでに提供できるのかどうか?」
などの確認をした方がいいでしょう。