愛知と言えば名古屋を中心として、派手・豪華・こってり好き!
全国的にも共通のイメージがありますよね?
でも、何故か一番華やかな行事のお正月に食べるお雑煮は、どうして?と言うほどシンプル!
それぞれの地方色が豊かなお雑煮は、入れる具やお餅の形も特徴と由来があります。
今回は、どうしても気になる日本一シンプルと言われる、愛知のお雑煮を紹介します。
愛知のお雑煮がシンプルなのはこれが由来!地方の特色が強いレシピ!
お雑煮がこんなにシンプルになってしまったのは、いくつかの説がありますが、一般的に知られている説を紹介しますと、
・お餅と餅菜の本来の味を楽しむ説
お雑煮は元々武士の「野戦料理」という多くの説があります。
野戦料理とは、お餅と野菜や乾燥した食品を煮込んで作る料理なんです。
お雑煮のベースもシンプルなお澄まし味ですし、お餅本来の素材を楽しむためという考え方があります。
・徳川吉宗(江戸時代8代将軍)の時代の質素倹約説
愛知は、江戸時代は徳川御三家と言われます。
当時尾張藩(現在の愛知県)の藩主が吉宗にその食生活に関して質素倹約にと指導を受けたことが由来とされます。
・自分の名を上げる説
お雑煮に使われる餅菜に縁起をかついで、「自分の名(菜っ葉にかけています。)をもち(お餅にかけています。)あげる」と言うごろあわせのような説。
この3つが割と誰もが知っている説で、人によって考え方が違うようです。
基本的に愛知(名古屋)の人はケチだと思われている事が多いようです。
そのため、ここぞというときには派手すぎないか?と思うほど太っ腹に使うのですが、普段はしめるところはぐっとしめているのです。
メリハリをつけて使い道を考えるという、初代の徳川家康時代からの倹約する考え方が根付いているのです。
愛知のお雑煮の作り方と材料
とても簡単で、材料も少ないのですぐにマスターできます!
・用意する材料
- 餅菜(この地域の伝統的な野菜で小松菜に似ていてお正月しか売ってません。)
- 角餅(盛り付けるときは1つだけ。焼かずにそのまま煮込みます。)
- カツオの削り節(盛り付けの時最後にふりかけます。)
澄まし汁用のしょうゆベースのおだし
・作り方
- ①お鍋にだし汁を入れる(お澄まし用のしょうゆベースのだし)。
- ②餅菜を適当な大きさに切って、鍋のそこに敷くように入れる。
- ③角餅を焼かずにそのまま餅菜の上に乗せる。
- ④お餅が柔らかくなるまで煮込む。
- ⑤お椀に盛り付けて削り節をかけて完成。
愛知を含む東海地方で人気のお雑煮レシピとは?
三重県(同じ三重県でも場所によっては味噌ベースの地域もあります。)
・用意する具材
- 里いも
- しいたけ
- 小松菜
- にんじん
- はまぐり(三重県桑名市の名産物)
- 澄まし汁用のお出し
・作り方
- はまぐりをゆでて身を出す
- 野菜の仕込みをする
- 里いも→輪切り
- 小松菜→下茹でして4~5センチぐらいに切る
- しいたけ→いしづきを取っておく
- 具材を入れてだし汁で煮る(お餅はこの時いれない!)
- お餅を別途焼いておく
- 焼いたお餅をお椀にいれて、そこへ具材の入っただし汁を入れて完成
三重県は特にお雑煮のベース自体が、北の方や南の方など、場所によって違うという特徴があります。
しかも、お餅も特にお雑煮専用のものがある伊賀地方は、花びらの形をした見た目にもとてもきれいな「花びらもち」を入れます。
まとめ
地域の特徴が出るお正月の行事食と言えば、お雑煮!
その地域のイメージとは異なる、シンプルなお雑煮が受け継がれる愛知県。
本来は和食の原点は、素材の持ち味を活かしたシンプルな味付けです。
愛知県のお雑煮は、その原点に近いものがあります。
華やかな1年のはじまりで、地域によっては豪華な食材が具材に入れられます。
その流れとは逆に、愛知県のお雑煮はインパクトが非常に強いかもしれません。
土地柄にあった郷土の味を楽しんでお正月を迎えましょう!