「テレコ」という言葉を聞いたことがありますか?
先日、友人からのメールに「メールの順番がテレコになって…」って書いてあって、意味が分からなかったんですよね。
調べてみると関西地方の方言だとか。
他にもアパレル用語だったりテレビ用語としても使われているみたいですね。
ここでは「テレコ」の意味や使い方についてご紹介します。
テレコってどういう意味?関西地方の方言?
テレコは関西弁で
・さかさま
・互い違い
・あべこべ
という意味です。
実は、もともと「手入れこ」という言葉だったそうで、歌舞伎用語として使われていたとのこと!
手入れこの「手入れ」は今でも使われている意味と同じで「手を入れる、手を加える」こと。
最後についている「こ」は、「交互にする」という意味があるという説と、単なる接尾語だという説があります。
歌舞伎では、2つの違う話に関連を持たせて、一幕おきに交互に並べることを「テレコ」と言っていたんです。
それが転じて、物事を入れ違い、さかさま、あべこべにすることを「テレコ」というようになりました。
テレコはアパレル用語?
アパレル業界で使われるテレコというのは、わかりやすく言うと生地の編み方の一つです。
針抜きゴム編みの応用でダイヤルに編み、シリンダー針を2本に1本を抜いたゴム編みの一種で、伸縮性が抜群で肌触よいという特徴があります。
テレコの素材は綿だったり、ポリエステルだったり様々で、これと決まっているものではありませんが、伸縮性につぐれていてTシャツなど薄い生地の袖口などに使われることがあります。
また、同じ編み方でリブというのがありますが、こちらはセーターやジャンパーの袖口などによく使われます。
テレコとリブの違いは糸の太さで、テレコは大量に広い幅で作れますが、リブはせいぜい30cmほどです。
また、テレコとリブは同じ編み方ですがテレコは丸編みで、リブは横編みという違いもあります。
テレコはテレビ用語?
テレコの由来は、関西弁のところでご紹介した通りなのですが、テレビ関係や通信業界でも頻繁に使われているんです。
マスコミやテレビ関係の業界では、台本の台詞が互い違いになっていたり、入れ替わっていたりしたときに「この台本テレコになっているよ」というふうに使います。
また、2つの番組を1週おきに交互に放送したり、2パターンのCMを交互に流したりすることも「テレコ」といわれます。
さらに、帯番組で同じ広告主が1日おきに番組提供をすることも「テレコ」と言います。
関西のお笑い芸人が「テレコやで~」なんて言うのもテレビで見たことがありますね。
まとめ
テレコというのはもともと「手入れこ」という言葉で、歌舞伎で使われていました。
今では関西地方の方言というイメージが強いですが、アパレル業界やテレビ業界でも使われています。
意味は
・あべこべ
・さかさま
・互い違い
・一つおき
などです。
同じ日本語でも地方や業界によっていろんな使い方があって、調べてみると面白いですね。
また一つ勉強になりました。